あえいずの日記

辞書を読んで感想を書きとめる

祖母からのお年玉を通して学んだ事

私が初めてお年玉をもらった時から祖母は「お年玉は年齢×500円」と宣言し、成人するまで一貫して宣言通りに包んでくれました。

もらっていた頃は深く考えた事がなかったのですが、自分がお年玉をあげる立場になって、その「あげ方」が深さに気付き、祖母への尊敬の念を新たにしています。

 


まず約15年に渡って宣言を守り通した事で私の祖母への信頼が絶大であり、その事を通してどうすれば信頼を得られるかという事を学びました。

また、宣言によって各年齢における相場を知る事ができ、また親や親戚も宣言された金額を参考にしてくれます。そのため過度な期待が無く、またあげる側も妥当額を外さずに済み、不満や不安を防ぎます。

最後に、少しずつでも毎年必ず昨年より良くなる事が一つあるという事を幼少の頃から植え付けてくれて、嫌な事があっても全てを嫌にならないで耐える力と、ポジティブな性格を形成してくれたと思っています。

 


この様な、大人になってからずっと忘れていた記憶がふとした時に蘇り、「そういう事だったのか」と合点がいくというのは、人生の醍醐味のひとつであり、それは大人にならないと味わえないという意味で、お年玉がもらえなくても歳を重ねる事が喜ぶべき理由の一つだと思います。