「あとびさり」は「あとずさり」と同じ意味ですが、大辞泉の用例は、「吾輩は猫である」からの引用で、
「蟹なら横に這う所だが今年の気候はあとびさりをするんですよ」
言葉の意味を理解させるのが用例の目的だとしたら、普通にあとずさりしそうな状況であとずさりさせるべきで、この用例ではあとびさりがどういうものかわかりません。
しかし漱石の面白さはこの一文だけでわかります。漱石マジ半端ねぇ。
引いてもわからない辞書。読んだら面白い辞書。
「辞書は引くものではなく読むもの」執筆者もそう思うのでしょうか?
奇遇ですね。私もそう思ってます。