あえいずの日記

辞書を読んで感想を書きとめる

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

重ね斬り

不倫した男女を一緒に斬ること。 重ねて斬るのはせめてもの温情と解釈すべきなのか⋯ 名探偵コナンの名言「死ぬときは一緒だぜ」が響く人にはありがたいのかもしれませんが。

笠咎め

すれ違ったとこに笠が触れたらそれを咎めること。 昔から言いがかりしてくる人いるんですね。そんなに笠に触れられたくなければ家に置いてくればいいのに。

瘡を搔く

梅毒にかかる、という意味。 大辞泉の引用が面白い。「業平の 瘡を掻かぬも 不思議なり」(柳多留) 業平は在原業平という平安時代の歌人でプレイボーイとして知られていた。 死後1000年経ってもこんなにいじられるとは、業平は相当の愛されキャラですね笑

過去官僚

官僚出身の国会議員。それをいうならなら普通「元官僚」ですが、英語で習った時制表現「過去完了」と掛かっていて洒落ている。我々凡人は「過去完了」という言葉を脳内のすぐに引き出せるところには入れていないので、頭の良さがにじみ出ているが面白い表現…

駕籠かき駕籠に乗らず

仕事で扱う商品やサービスはかえってプライベートでは使わないという意味。 確かに聖火トーチを製造するメーカー社員だからといって、それをアピールして聖火ランナーにはなれないかな⋯でも聖火トーチ売らないといけないならメーカーの営業マン自らが走って…

駕籠に乗る人担ぐ人そのまた草鞋を作る人

世の中いろんな人がいて社会が成り立っている、ということ。 まあ現代では駕籠に乗る人も担ぐ人も草鞋を作る人もほぼ絶滅しているのですが、それでも一応社会は回っているようです。 やはり「時代に合ったことわざつくる人」もいるのでは⋯ 今なら例えば「AV…

蜻蛉の命

蜻蛉のように人の人生も短いという例え。 とは言え人の寿命は蜻蛉よりはずっと長い。 一方で鶴や亀は長寿としてもてはやすが、それでも一般に人よりも短い。 そこに整合性を求めるのは間違っているのだろうか。

勘解由使

平安時代に地方に派遣された官吏が交代するときに、引き継ぎが無事完了したことをチェックする役職。 わざわざそんな役目いる?って思うけど、移動に時間がかかる当時なら地方が上手くいっているか中央の人がヤキモキしそうなので、安心したかったのでしょう…

影踏み

基本鬼ごっこのルールで、影を踏むことで捕まえたことになる遊び。 子供の遊びのイメージですが、触れなくてもいいのでセクハラリスクが無くて逆に大人向け。ただ影踏まれても感覚がなくてわからないので判定もめそう。自分がもし鬼なら、踏んだ踏まない言っ…

駆け付け三杯

宴会の遅刻者が罰として到着次第連続で三杯酒を飲まされる事。 一気飲みは良くないので廃れるべき文化ですが、学生時代コール文化のあるクラブに所属していたので、遅刻者の酔レベルを速攻で他の参加者と同等にしようという歓迎の心だけは共感していて、「昔…

「影」という言葉には辞書的にも「光」の意味を持つらしい。 「光と影は対であると同時に同一の存在」みたいな表現がたまにありますが、マジだったんですね。 それってつまり無色透明レンズとサングラスが実は同一の眼鏡、という調光レンズみたいなもん? い…

隠れての信は顕れての徳

「人に知られずに行う善行にも報われる時が来る」 辞書読んでるはずなのに、まるで「宗教の教典」を読んでいるかのよう。 それを踏まえると「無人島に持っていく唯一の持ち物が辞書」ってやつへの共感が増す。 社会と隔離された無人島での「人に知られずに行…

隠れたるより見るるはなし

「こっそり悪い事をして誰も知らないと思うのは間違いで、自分が知っているのだから一番明らかなことだ」という大辞泉の解説に感銘。 将来宗教家を目指す人にも現在子育て奮闘中のパパママにも、とっても有益なお言葉いただきました。 すでに平気で悪い事出…

獲麟

孔子が「西へ狩して(麒)麟を得たり」と書いたところで亡くなったことから、絶筆とか臨終のの意味。 孔子は最後に何を伝えたかったのでしょう?シュールとしてもいまひとつだと思うのですが、亡くなるときには孔子は70歳代なので道理に反したことはしていない…

神楽堂

神楽を舞う巫女のこと。大辞泉の用例に面白いのがありました。 「神楽堂逃げた明日は母が出る」(誹風柳多留から引用) 母の責任感に神も感心していると思いますが、一夜漬けで舞えるようになるもんですかね⋯

かぐや

月周回衛星。「かぐや」が主衛星で、子衛星が「おきな」と「おうな」生みの親ではないけど、おきなとおうなはかぐや姫の育ての親なので、親子逆になっている。 たまに企業でも子会社が親会社よりビッグになりすぎてアンバランスな関係の企業グループもありま…

額縁舞台

観客が取り囲むような舞台ではなくて、観客とステージが向き合う舞台。今はほとんどこのタイプですね。 一方行の見方しかしない前提なので、映像コンテンツにもそのままできて時代に乗ったステージ形式だったと思うのですが、5G時代にはどうなることやら。

カクテル療法

目的の効果が同じ別成分の薬を混ぜて服用して副作用を分散させる飲み方。 副作用を減らすには薬の量を減らす→本来の目的の効果も減る→同じ効果の別の薬も一緒に飲む→必要な効果が得られ、副作用軽減 こういう論理的な考えは勉強になります。お洒落な名前して…

学習理論

「学習とは」を考える理論で、刺激と反応の結合だ、とか、ものの見方の変化のだ、とかいうてますけど(心理学者が)、 学習理論の完成無くしても学習すること自体は全然可能(だと思う)。 いや自分が学習出来てるとかそういうんじゃなくて。

学習性無力感

経験から「何をしても無駄」ということを学習して何もしなくなる。 個人的には「何もしない」という生き方をすること以上に無駄なことは無いのでは、と思っていますが、考え方は人それぞれなので多様性認めていこう。 「辞書読んでブログ書くことに何の価値…

学習漢字

小学校で学ぶ全1006字。31歳にしてあらためて見ると、当然ながら全て知っている漢字で、たくさんあるようでも忘れないものですね。そういえば自分が漢字検定凖2級持っているということの方が忘れてました。 辞書読んでなかったら漢字を学習年度ごとに見ると…

匸構え(かくしがまえ)

漢字の部首ですが、匚(はこがまえ)というそっくりさんがいます。 例えば匸には匹、匚には匠がありますが、匹も匚に見えるのは気のせいではありません。匚との違い(左上のはみ出しと左下のカーブ)が「かくし」構えになっています。 ⋯いや国民が漢字を覚えやす…

隠し衣装

表が質素で裏が豪華な衣装。江戸幕府から豪華な衣装を禁じられた対策。 もちろん裏は周りには見えないですが、それでも気持ちは上がるでしょうから、江戸時代中頃には物質的だけでなく精神的な豊かさの概念があったということが伝わってきて面白い。 ただ物…

核監視要員

核開発やめているか監視する人。 尊いお仕事ですが出張先が特殊すぎるので、職員さんが異業種交流とか行ったら大人気になりそうです。

郭隗

「良い人材を登用するにはどうしたら良い?」と王に聞かれて、「まず(それほど優秀ではない)私を登用しなさい(そうすれば優秀な人も『自分の方ができる』と集まってくる)」と言った政治家。 でも優秀な人が登用できたら速攻で郭隗さんは辞めてもらわないと、…

額縁を図案化した紋所があるらしい。どちらかといえば額縁に紋所を入れて飾る方がありそうですが、紋所に額縁のデザインを入れるっていう。紋所って何でもありなんですね。

首長い動物キャラはキリンだけでなく鶴も。「鶴首」とか言うようにキリンを見る前の日本人にとってはむしろ首長いのは鶴。 個人的には鶴といえば航空会社、キリンといえばアルコール飲料メーカーなのですが、パイロットが乗務前に飲酒して解雇されたニュース…

書き分ける

大辞泉の用例で、「律令制の官庁の大宰府と地名の太宰府を書き分ける」というのがあり、まさか「書き分ける」というところから大宰府と太宰府の違いについて知ることになるとは思わず、意外なところで勉強になるな、と思った。 こういうこと、Wikipediaでネ…

堅磐

堅い岩。主に「常盤堅磐(ときわかきわ)」という言葉で永久に変わらないことを祝う時に使う。 とりあえず「常盤堅磐」はお笑いコンビにありそうな、リズムの良い言葉。名前の通りに変わらずに生き残るには厳しすぎる業界ですが⋯

限りの太鼓

遊郭の門限を知らせるために鳴らした太鼓。1600年代は22時ごろだったのが1700年代は2時ごろになり、こんな意外なところからも照明の進化や当時の人々の生活の変化が読み取れて面白い。 ⋯いや遊郭関連の話題ほど文化を伝えるものはないか。