あえいずの日記

辞書を読んで感想を書きとめる

自称謎かけ名人が主人公のフィクション

自称謎かけ名人の山田氏(仮名)は、地元の駅でストリート謎かけをしている。

通りすがりの人からお題をもらって、即座に答えるというもので、思いっきりね○っちのパクリである。

 


しかしながら、謎かけの実力はそこそこあるようで、今日も人だかりができていた。

この日はなぜか織田信長徳川家康など、日本史の人物のお題が続き、それぞれにうまく答えて盛り上がっていたため、観客の中でもこの流れを変えるまいと、なんとなく「日本史人物縛り」の空気ができてきた。

 


しかし、ある時「藤原道長!」というお題が出された途端、名人は今までとはまるで別人のように困り出し、ついには「答えられません」と言った。

 


そこで意地悪な客の1人が、「その心は?」と聞くと、名人は、

 


「今日のお客様はツキ(月)がありますよ。私が謎をかけない(欠けない)ところを見られるなんて」

と言った。

 


これはもちろん、藤原道長が詠んだ「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」とかかっていて、観客は大盛り上がり。

 


しかし唯一不満そうにしている名人。観客の1人が、「こんなに上手い事言ったのに、まだ納得できないのですか?」と聞いたら、

 


「まだ『この世をば わが世とぞ思ふ』の部分が掛かってない。自分が謎かけで天下を取らないとこの謎かけは完成しない」と名人。

 


突然の「謎かけで天下取り表明」に、観客は皆、誰か「彼に『現実見ようよ』って上手く伝えてやれ」と思った。ここで言う上手くっていうのは言葉が掛かっているって意味じゃなくて、本人が理解できるようにって意味で。

 


お話作ったことないから終わり方がわかんない涙

 


でも納豆にアマニ油かけたやつを食べないといけないから、ここで終わるね。